『収納は7割』つめこみすぎてない?その“気持ちよさ”が落とし穴かも

収納の引き出しにぴったりモノが収まると、まるでパズルが完成したようで気持ちがいいですよね。
だけどその気持ちよさを求めすぎて、ぎゅうぎゅうに詰め込みすぎていませんか?
実は『デッドスペースをもったいないからと埋め尽くそうとする人ほど、片づけが苦手』という傾向があります。
『空いているスペース = 無駄』ではありません
デッドスペースとは、収納の中で何も置かれていない空間、活用されていない余白のこと。
たとえば収納ケースを並べたときにできるスキマや、奥の手が届きにくいゾーン。
ここを『無駄だ』と感じて、なんとかモノを詰め込もうとする人は少なくありません。
けれど収納というのは『たくさん入る = 使いやすい』とは限らないんです。
パンパンに詰まった引き出しは、モノを取り出すときに崩れてしまったり、使ったものを戻すのが億劫になったり……
結果として“片づけにくい”“維持しにくい”収納になってしまいます。
収納は、紅茶のコップのように
コップにお湯をなみなみと注いだ状態を想像してみてください。
そこにティーバッグを入れたら、お湯はこぼれてしまいますよね。
収納も同じで、100%まで詰め込んでしまうと、『手を入れる余白』も『目で探すスペース』もなくなってしまうのです。
だからこそ意識してほしいのが『収納は7割』を目安にすること。
クローゼットも引き出しも、7割がちょうどいい
たとえばクローゼット。
夏と冬では同じ枚数でも服のボリュームが違いますし、クリーニングから戻ってきた服が入らない、新しく一枚買っただけで溢れてしまう……
そんな経験はありませんか?
7割のゆとりがある収納なら、そういった変化にも柔軟に対応できます。
少しずつモノが増えて8割、9割となっても、まだ『見直す余地』がある。
逆に最初からぎゅうぎゅうだと、ほんの少しの増加ですぐに収納のバランスが崩れてしまいます。
『戻しやすさ』が暮らしを整えてくれる
また、収納にゆとりがあると、『しまう』ハードルがぐんと下がります。
片づけが苦手な人にこそ、この戻しやすさは大切。
きれいに見せようとしてきっちり詰めすぎると、使ったあとの“戻す”作業が面倒になり、出しっぱなしが増えてしまいます。
だから、『きっちり』じゃなくて『すっきり』くらいがちょうどいい。
7割収納は、モノが少ない人のための考え方ではなく、むしろ片づけが苦手な人が『暮らしやすくなる』ための工夫なんです。
空間に呼吸を。今日から始める『ゆとり収納』
引き出し、クローゼット、食器棚、書類収納……あなたのまわりで『つめこみすぎている場所』はありませんか?
もし思い当たるところがあれば、少しだけ物を減らして『空間に呼吸をさせて』あげてください。
収納の中のデッドスペースは、あなたの暮らしにゆとりをもたらすための大切な余白です。
今日から『収納は7割』を意識してみてくださいね。