『片付けたいのに動けない』― それって意志の問題じゃないかもしれません

『片付けたいと思ってるのに、動けない』
『時間はあるのに、手がつけられない』
『やらなきゃって分かってるのに…』
そんなふうに感じて自分を責めていませんか?
でもそれは、あなたのやる気や意志が弱いからではありません。
もしかしたらその『動けなさ』の正体は、あなたの中にある【不安】や【変化を避けようとする脳のはたらき】かもしれないのです。
片付けが止まるのは『心が動けていない』サイン
片付けは、単にモノを減らすだけの作業ではありません。
実は『感情と向き合う時間』でもあるのです。
だからこそ、心の中に不安がたくさんあると、自然と手が止まってしまいます。
やらなきゃと頭でわかっていても、感情がついてこなければ動けなくて当然なのです。
不安で片付けが止まる、あるある10選
実際の整理収納の現場でも、こんな声をよく聞きます。
- 『また使うかも』と手放せない
- 捨てた後に後悔しそうで怖い
- 人からもらったモノが捨てられない
- 空いたスペースの使い方がわからない
- またすぐ散らかりそうで始められない
- 家族に『なんで捨てたの』と言われそう
- 捨てること自体が悪いことのように思える
- どこから始めればいいか分からず不安になる
- モノを見ると過去の感情がぶり返す
- ちゃんとやらなきゃ、が重荷になっている
どれかひとつでも自分かも?と感じたら、まずはその不安に気づいてあげてください。
自分を責める必要はありません。不安があるときに手が止まるのは、ごく自然な反応です。
脳は『変化』を怖がる ー だから片付けが億劫になる
じつは片付けに対して、面倒だな、とか、やりたくないな、と感じるのは、あなたの脳の仕業でもあります。
脳は本来、変化=危険、と判断する仕組みをもっています。
たとえそれが散らかった状態でも『慣れている今』をキープしようとするのです。
だから片付けて景色が変わることに、無意識でブレーキをかけてしまう。
これもまた、人間としてとても自然な反応です。
小さな一歩が、暮らしと未来を動かす
片付けは暮らしを変える第一歩。
でもいきなり全部を変えなくてもいいのです。
- 引き出し1つ
- バッグの中だけ
- スマホのホーム画面だけ
そんな小さな変化でも、あなたの暮らしと心にはちゃんと影響を与えます。
『1枚の紙を捨てる』『1本のペンを選ぶ』そんな一歩からで大丈夫。
不安を感じながらでも進めることはあります。
あなたのペースで、変化に慣れていくことから始めてみませんか?
『できない』にもちゃんと理由があります。
だからこそ、あなたはダメなんかじゃない。
そのことを忘れずに、小さな一歩を一緒に大事にしていきましょう。